ホーム 教育理念 カリキュラム 歴史 インフォメーション スタッフ紹介 リンク
版画研究室ホーム > カリキュラム > 学部カリキュラム
版画コース 学部カリキュラム

2年次

版画 II

銅版画、シルクスクリーン、リトグラフ、木版画、写真製版法の実習を通して、版画の基本技法を習得すると共に、各自の表現に適した版種を見つける努力をする。

銅版画はエッチング・アクワチントに加え多様な技法も学び、技法による表現の可能性を探る。

シルクスクリーンは手描きの原稿による焼き付け製版法で4〜5色の多色刷りの版画を制作する。

リトグラフは様々な描画方法を試み、3版で多色刷り版画を制作する。

木版画は様々な彫り方,道具の使い方、刷りの技法を学び、4版多色刷りの水性木版画を制作する。

写真製版は写真原稿から網点分解フィルムを作製し、リトPS版・亜鉛PS版へ焼き付け製版法を習得し、版画作品への応用を考える。


版画表現演習1

創作と表現に関する演習ー各版種の担当教員による自作にもとづいた表現に関しての講話。

映像的表現に関する演習ー写真実習を中心に行い、それを発展するかたちで、肉眼による認識とカメラによる視覚(光学的オートマチックな視覚)を比較検討する。

版画表現にかかわる基礎的素材研究に関する演習ー版画素材と溶剤について。創作は物を創る作業でもあるから、素材材料の性質、処方、取り扱いについて正しい専門知識が必要である。総合的な防災、健康管理も含む溶剤・薬品等についての知識と取り扱いについての講義と実習を行う。その他、版画技法についての解説と実演。


3年次

版画 III

前期では、石版画・銅版画・木版画・シルクスクリーンより、2版種を選択し、各自の自由な発想のもとに制作しながら、表現意図に合致する版種と方法を探る。版画の他にドローイングによる作品も制作するよう心がける。

後期は、各自が選択した版種において、実際に使う版画材料・素材を通して多様なイメージの展開を模索し、制作において、その結果だけでなくプロセスを重視することで様々な表現な表現の方法を学ぶ。

コンピューターリテラシーは、コンピュータを使って作品ファイルを作成する。一連の作業を通して文字入力、画像の扱い方、作品写真の色調整、レイアウトの基礎,データの整理、保存方法といったコンピュータを扱うための基礎知識を理解する。使用するOSはMac、ソフトはPhotoshop,Illustratorといったプロフェッショナルユースのものを使用する。

製本実習は、版画発展段階と深い関わりのあった「本」について実習する。版画は印刷から派生した絵画表現である。一方、印刷と本は深い関係にあり、この授業で製本についての知識や技術を習得するだけでなく、通常の版画制作以外の視点から版画表現を見直すと同時に、紙について、装丁について、またミクストメディアなど様々な素材や方法を試みる。


素材実験 I

版画制作に必要となる、版材・描画材料・インク・製版材料等を原料から研究する事で、各自の創作において独自の展開ができるように基礎的知識を習得する。各版種における素材実験では、市販の版画材料と自製のものとを、自作品での使用データを基にして比較検討する。その上で、どのように発展応用させるかを考えレポートする。


版画表現演習 II

創作版画に関わる様々な事項を、各要素ごとに実験実習と講義を通じて研究し、各自の創作における版画表現に役立てることを目標とする。

この授業では版画に応用・展開が可能な映像的表現や方法に関する演習と、素材についての実験を取り上げる。映像的表現や方法に関する演習では写真製版法をベースに授業を行う。写真印刷の歴史や写真技術の開発の歴史に始まり,版画表現に応用できる写真製版の基礎知識と技術を習得する。実習では写真画像をコンピュータで処理し、表現媒体に適したフィルム出力までを各自が行えるようにする。写真表現は古典的写真技法の実験実習をする。

版画に応用可能な素材実験では、前期の素材実験 I で作製した材料や素材を使って作品を制作し、より実践的な面から素材・材料について検討する。もう一点は、写真印刷を目標として開発された素材や材料(版材)を取り上げて実験実習する。


4年次

版画 IV

各自の発想に基づいて独自の版画表現を実験制作を交えながら試みる。選択した技法、素材についても研究する。また、個別に各版種の担当教員とエスキースを基に卒業制作までを考えに入れたゼミナールを行う。

結果だけでなくそのプロセスを通して多様な表現の可能性、方法論を探り、専攻した版種・技法の再確認をする。作品を完成させることを考慮して制作する。


卒業制作

版画 IVで実験制作したテーマをもとに展開させ、完成した作品5点を制作する。

版画は絵画を単に版に移し換えたものではなく、版による独自の表現領域である。この基礎造形理念の上に立って各自のテーマを版種に基づいて制作する。卒業制作は自己表現の要であり、多角的な視野と思考を、技術と修練によってオリジナリティのある創造的世界を切り開く出発点である。将来の造形表現活動が可能な基礎能力を深めることを目標にしている。


素材実験 II

これまでの版画制作において習得した製版方法に加え、紙とインクの適正について実験研究する。多種の素材からの選択、作製などを通じて実際の制作に役立つ方法を探り、最適な表現方法を研究する。20枚以上の刷りを通して、刷りの技術を身につけ、実際に役立つインク(インクの制作調合を含む)と紙の選択及び適正を把握する。

カリキュラムに戻る