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エッチング(etching・腐刻凹版・オーフォルト eau forte)

エッチングとは腐蝕の意味で,腐蝕を使う技法は全て含まれますが,通常一般には腐刻線による技法を言います。

エッチングは、銅板の表面をグランド(ground・フランスではベルニー)という描画用の防触剤で覆い、版の裏は防触剤で保護しておきます。

ニードルで描画し腐蝕液に浸けると描画した部分が腐蝕され腐刻線となります。

腐蝕を使う技法は腐蝕液の力により版を刻むため、腐蝕時間の長さにより腐刻の深さつまり線の太さがきまります。

強い線の部分から描画し、短時間腐蝕した後に描き足し再度腐蝕するか,全ての絵柄を最初に描画し一定時間腐蝕した後に、弱い調子の部分を防触剤で止め再度腐蝕して線の強弱をつくります。

腐蝕液には、硝酸か塩化第二鉄液をつかいます。

硝酸は化学変化により腐蝕がおこり、銅と硝酸の窒素で硝酸銅となり窒素ガスと水ができます。その窒素ガスが気泡となり腐刻線上に溜まるため腐蝕の途中で泡を払う必要があります。

塩化第二鉄は強い酸化剤のため電化還元作用で腐蝕がおこります。銅の電子が酸化剤に奪われるために銅は分解し液中に放出され、鉄液は酸化鉄となり沈殿します。


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