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版画研究室ホーム > カリキュラム > 銅版画 > リフトグランド・シュガーアクワチント・ディープエッチング
リフトグランド(lift ground)・シュガーアクワチント (sugar aquatint)
ディープエッチング(deep etching)


リフトグランドとはグランドを持ち上げるという意味で,砂糖の飽和溶液などの水溶性物質で描画し、ハードグランド(もしくは黒ニスを薄めたもの)を流し引き、乾燥後水洗いをすると砂糖が溶けて、砂糖の上のグランドが持ち上げられ版面から剥がれることで、その部分が腐蝕できる方法です。

砂糖の飽和溶液だけで描画した場合、金属上でははじかれて水玉状になります。これをシュガーアクワチントとも呼んでいます。

砂糖の飽和溶液にガッシュなど顔料を含む水溶性の描画材を混ぜるとはじかれず思い通りの描画ができるようになります。完全に描画通りにしたい場合,版面を整面する必要があります。

整面は3%程度の苛性ソーダ溶液(またはマジックリン)などのアルカリ溶液で脱脂し、醤油で版面の親水性を増して水洗いします。

この方法で腐蝕された版は、腐蝕による深さに対して面積が広いため、刷りの時に凹部の中のインクが拭き取れるためにエッヂの部分のみにインクが残ります。これをデープエッチングと言います。

また、そのまま腐蝕せずにアクワチントを併用することで、描画した絵柄通りに調子をつけることができます。


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