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メゾチント (Mezzotint)
ドライポイントから派生した技法と考えられ、銅版の表面に無数の傷を付けると、刷のときインクが拭き取れず真っ黒に刷れます。この傷(めくれ)を絵柄に合わせて削る事でインクが拭き取れるようになり、白く絵柄が浮き出てきます。 フランスでは目立てした素地の独特の黒に着目し、マニエルノアール・黒の技法と名付けられました。 目立てに使う道具は、(1) ロッカー(ベルソー)・(2) ルーレット・(3) カッター等を使います。 (1) ロッカー版面で直立させ左右に揺すって目立てする事から名付けられました。 表面には細い溝が彫られており、裏面を斜めに研ぐ事で刃先にのこぎり状の突起ができています。 4から5センチ幅で揺すりながら、幅広く線状に目立てを進め少しずつかぶせながら全面を目立てします。 その行程を4方向、4回繰り返し真っ黒くなる素地を作ります。 版面に先端の回転部分を当てて押し当てながら転がす事で無数の傷がつきます。 3センチ弱の幅で回転させながら目立てをし、幅半分かぶせながら全面を目立てします。 その行程を4方向、2から3回繰り返して素地を作ります。 カッターの替え刃を20枚ほど背板を当ててテープで縛り目立ての道具にします。 直定規をガイドにし、三角定規をあてその辺に沿って引っ掻いて平行線のドライポイントをします。 4方向、4回ほど繰り返し素地を作ります。 全面に目立てが済み、素地ができたら薄いグランドを引きます。 版面を下にして、ロウソクで燻しすすを付け全面を黒くします。 下絵を転写して、その絵柄にそってスクレパーで削って描画します。 削った部分をバニッシャーで均し、刷った時にインクがよく拭き取れるようにします。
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