シルクスクリーン・プロセス・プリンティング (silk screen process printing) を略してシルクスクリーンと呼びます。型紙や布目を通してインクを刷りとることから、形式名は「孔版」。もともとポスターなどの印刷技術であったシルクスクリーンですが、一般的によく知られているアンディ・ウォーホルや横尾忠則などのポップアーティスト達によって、1960年代以降、アートの手法へと発達しました。特徴として、油絵のように重厚な感じに盛り上げることができること、布の細かい織り目による統一感が出ることなどがあげられます。インクをダイレクトに重ねて刷るため、表面のインクの厚みは他にない特徴です。
1 カッティング法
アセテートフィルムにワックスを塗り、その上にニス原紙を密着させます。 下絵にそって原紙を切り抜き、刷りたい部分をはぎ取ります。 切り抜いた原紙の上にスクリーン枠を重ね、アイロンでスクリーンにニス原紙を定着させて版をつくります。 インクを盛り、スキージで刷ります。
スクリーン枠に張ったスクリーンの裏側から油性のクレヨンなどの描画材で描写します。スクリーンの網目を塞ぐように描きます。 描画が終了したらスクリーンの表側に水性の乳剤をスキージで均一に塗ります。 乳剤が乾いたら油性溶剤を描画部に塗布し、描画した部分が抜けるまでこすり落とします。スクリーンの裏面(油性クレヨンで描画した面)も皮膜が残らないよう布などで軽くこすり版をつくります。 インクを盛り、スキージで刷ります。
別名、謄写版です。 ロウ原紙に鉄筆で描画します。 荒めのスクリーンを張ったスクリーン枠にロウ原紙をあて、スクリーンの上からローラーでインクを盛り、ロウ原紙を定着させ版をつくります。ローラーで刷ります。