過去の女子美術大学美術館コレクション公開



女子美術大学美術館コレクション公開 第40回『日本の裂 紅』

2018年5月23日(水) 〜 6月25日(月)



 

 

 

 

 

紅色は紅花の花弁を原料とし、染料と顔料の二つの面を併せ持ちます。染料としての紅は繊維を華麗な赤色に染め、男女問わず人々の心を魅了し、顔料としての紅は、口紅や頬紅として女性の美しさを引き立たせる道具として、大変珍重されました。
本展では、江戸時代に染められた紅花染めの裂を展示いたします。また、併せて蘇芳や鬱金との掛け合わせで染められた紅花とは異なる赤色の裂をご紹介します。多くの人々に愛された紅色をお楽しみください。

 

 

 

 






女子美術大学美術館コレクション公開 第39回『レース』

2018年2月7日(水)~3月11日(日)



 

 

 

 

 

レースの起点は、16世紀半頃のイタリア北部及びフランドル地域とされています。
ニードルポイント・レースはイタリアを中心に、ボビン・レースはベルギーを中心に製作され、様々な技法が組み合わされ変化しながらヨーロッパ全土に広がりました。
本展では、レースの基盤を作ったイタリア、フランス、ベルギーの三国のレースをご紹介します。人の手によって生み出された複雑かつ多彩な糸の可能性をご高覧ください。

 

 

 

 



女子美術大学美術館コレクション公開 第38回『日本の裂 春夏秋冬』

2018年1月17日(水)~2018年2月5日(月)



 

 

 

 

 

吉祥模様とは、縁起がよいとされる模様の総称で、健やかな成長や身につけるものの幸福、富への祈りが表されています。瑞祥の表象を寄せ集めたものを宝尽し模様と言い、日本では室町時代末から定着してきたと考えられています。

本展では、宝尽しや鶴亀などの吉祥の意味を持つモチーフをあしらった腰巻として使用されていたであろう裂をご紹介します。同じモチーフでありながら、異なった表情を見せる表現の奥深さを感じていただければ幸いです。

 

 

 

 

 



女子美術大学美術館コレクション公開 第37回『日本の裂 春夏秋冬』

2017年12月6日(水)~2018年1月15日(月)



 

 

 

 

 

花が鮮やかに咲き誇る春、緑が深まる夏、紅葉が色づく秋、雪が舞う冬。日本には表情豊かな四つの季節があります。四季の表現は装いの中にも取り入れられ、多くの人々を魅了してきました。
本展では、春夏秋冬の季節ごとの模様表現に加え、夏の装いに表現された四季折々の模様をご紹介いたします。季節を楽しむ日本人の嗜みをお楽しみいただける機会になれば幸いです。

 

 

 

 

 



女子美術大学美術館コレクション公開 第36回『龍』

2017年10月25日(水)~12月4日(月)



 

 

龍モチーフの裂10点を展示

 

龍は鳳凰とともに中国起源の想像上の動物として、描かれています。
龍の姿は、九似といい、角は鹿、頭は駱駝、目は鬼、項は蛇、腹は蜃、鱗は魚、爪は鷹、掌は虎、耳は牛に似て、あらゆる動物の祖といわれています。また、古くより鳳凰、亀、麒麟とともに四瑞として、衣服の中にも取り入れられました。
本展では、交易によってもたらされた中国の美しい龍模様の裂や日本で織られた裂を展覧します。さまざまな龍の表情をお楽しみください。

 

 

 

 




女子美術大学美術館コレクション公開 第35回『こぎん』

2017年6月28日(水)~8月5日(土)


 

 


こぎん8点を展示

「こぎん*」は、青森県津軽地方に伝わる刺し子の一種で、補強や保温、装飾のために布地を糸で細かく縫い刺し、美しい模様を生み出します。弘前を中心に東方を「東こぎん」、西方を「西こぎん」、北津軽群金木町を中心に「三縞こぎん」と呼び、主に仕事着に用いられました。仕事着に刺し子が用いられ発展した背景には、北国の気候と木綿の栽培が起因します。
本展では、青森県の厳しい寒さの中で発展した津軽こぎん刺しをご紹介します。木綿糸で綴る緻密で雄大な幾何学模様を無数に組み合わせて生まれた糸の造形をお楽しみください。

*本展では、こぎん刺しのことを指す。

 

 



女子美術大学美術館コレクション公開 第34回『日本の裂 友禅』

2017年5月17日(水)~6月26日(月)



友禅の裂11点を展示

 

絵を描くように自由にきものを彩り素材の風合いを崩さず表現できる友禅染は江戸時代から現代に受け継がれている染めの技法です。

防染糊によって細やかに引かれる線は、それまでの染色技法ではできなかった緻密な意匠をも可能にしました。そこに、当時扇絵で評判であった友禅のデザインを小袖に取り入れたところ扇絵に劣らぬ人気を博しました。加えて、金紗や刺繍、総鹿の子などの贅沢な衣裳を着ることはもとより作ることも禁じられたことが重なり、友禅染の美しい模様染めが急速に展開されたのです。

本展では、江戸時代に爆発的な流行を生み、多くの女性の羨望の的になった友禅染の裂をご紹介します。度重なる衣服に対する制限が設けられる時代の中で女性たちの気持ちを掻き立て、江戸時代の染色に新たな発展をもたらした技法をご堪能ください。



女子美術大学美術館コレクション公開 第33回『日本の帯』

2017年4月6日(木)~5月15日(月)


 

日本の帯5点を展示

 

帯は衣服の前がはだけないようにするための道具として、きものを着用する上で重要な役割を担っています。古くは紐状や平絎のもので、前、後ろ、脇など自由な位置で締められていました。桃山時代から江戸時代にかけてきもののデザインが大柄なものへ展開するとともに、人の目に触れる機会が増えた帯は装飾性を持ち大きく発展します。また、きものとの調和から帯への加飾が重要視されはじめ、紐状だった帯は徐々に現在の帯幅へと広がりました。
本展では装飾性を増した江戸時代中期から後期の帯をご紹介いたします多くの女性が刺繍をふんだんに施した帯に魅了されその美しさを最大限に表現するためにさまざまな結び方を生みだし楽しんだことでしょう女性の心を虜にした染刺繍の華やかな世界をお楽しみください。


女子美術大学美術館コレクション公開 第32回『インドネシアの染織』

2017年2月22日(水)~3月12日(日)


 

インドネシアは、太平洋とインド洋の間に位置し、およそ1万7千以上からなる広大な海に大小の島々が散在する島嶼国家です。その中で作られている染色に、バティックと呼ばれる木綿地*にロウケツ染の美しい染物があります。バティックに描かれる独特の意匠化された模様や色彩は人々を魅了し、その技術は2009年にユネスコの世界無形文化遺産にも認定されました。

バティックは、インドネシア文化の中心であるジャワの宮廷内を主に高度な手描きの技術で発達しました。その後、原材料の入手の容易化や道具の登場、需要の増加などから各地の工房においても製作されるようになりました。

本展では、手描きと押型で製作されたバティックを染料や模様を描く際に使用する道具と共にご紹介します。日本でも愛されるバティックの万華鏡のように表情を変える魅力をご堪能ください。

*現在では絹地のものもつくられる

 

女子美術大学美術館コレクション公開 第31回『日本の裂 吉祥模様』

2017年1月25日(水)~2月20日(月)


 

日本裂8点を展示

 

吉祥模様とは、縁起がよいとされる模様の総称で、健やかな成長や身につけるものの幸福、富への祈りが表されています。

模様には、龍や鳳凰のように中国からもたらされ、その後日本に定着したもの。橘のように日本で独自に吉祥の意味合いを持ったものなどがあります。それらは衣服や日常品など、人々の生活に密接に関わりながら展開され、現在も息づいています。

本展では、多彩な色糸と金糸を併用し表現された吉祥模様の裂を展覧します。裂に施された細緻で優美な刺繍からは吉祥性とともにその華やかさが想像されます。

吉祥模様を通し、意匠に込められた人々の思いに触れていただければ幸いです。


女子美術大学美術館コレクション公開 第30回『能装束 鬘帯・腰帯』

前期:2016年11月9日(水)~12月19日(月)  後期:2016年12月21日(水)~2017年1月23日(月)


 

鬘帯16筋、腰帯30筋を前後期にわけて展示

 

能は「幽玄」の世界を象徴的に表現する舞台芸術であり、室町時代に観阿弥(1333~84)・世阿弥(1363?~1443?)父子によって芸能としての形を整えていきました。能に用いられる装束には、唐織、厚板、縫箔、摺箔といった小袖もの、狩衣、法被、側次、水衣、直垂、素襖、長絹、舞衣などの大袖もの、袴、頭巾、鬘帯、腰帯などがあり、舞や演技とともに華麗で優美な装束にも人々の関心を引き寄せる魅力があります。これらは役柄により組み合わせが決まっており、装束から性別、年齢、身分、職業、性格といった様々な情報を読み取ることが出来ます。

室町時代に大成し、日本の伝統芸能として愛され続ける能の雅な世界をご高覧ください。

 

女子美術大学美術館コレクション公開 第29回『アンデス』

2016年9月9日(金) ~ 11月16日(月)


 

アンデスの染織品11点を展示

 

アンデス文明とは、現在の南アメリカ大陸のペルー共和国を中心とする太平洋沿岸地帯およびペルーからボリビアへつながる中央アンデス地域に存在した文明です。 アンデス文明は、文字を持たなかったことでも知られ、言葉を伝えるために模様が大いに発達しました。それらの模様は、土器や染織品、木工品などの日々の生活用品に描かれ、その姿を現在に遺しています。

女子美染織コレクションは約250点のアンデスの染織品を収蔵しています。その中から神像や動物や自然を神格化したモチーフ、身近な動植物など、独創的でユニークな表現の染織品を展示いたします。人々の生活の豊かさを感じさせる模様や色鮮やかな色彩にご注目ください。

 

女子美術大学美術館コレクション公開 第28回『金唐革』

2016年6月29日(水) ~ 8月5日(金)


 

革帖1冊を展示


金唐革(きんからかわ)とは、オランダを通じて江戸時代初期に伝えられた西欧の皮革工芸品を指します。軟らかくした革に金箔や銀箔をのせ塗料を塗り、裏から型を使って強く叩き、模様を浮き出 させて(エンボス)制作します。
ヨーロッパでは本の表紙や椅子の背、壁面を装飾する壁張りとして用いられました。日本では贅沢品として輸入禁止となるほど高価で貴重であったため、刀の鞘や煙草入れなどの小物に使用されました。 この輸入禁止が日本の革加工技術を向上させたといえます。
金唐革が輸入される前までの日本での革の加工法は、染色や顔料での着彩、煙によって色や模様を出す燻(ふすべ)といわれる技法などでした。そのため、模様が浮き出した華やかな革工芸は珍重され、その技法は和紙で再現をした「金唐紙」が登場するほどでした。
本展では、当館所蔵の革工芸見本帳より金唐革を中心に燻革や染革などの革製品をご紹介します。
日本の匠の技をご堪能ください。

 

女子美術大学美術館コレクション公開 第27回『レース』

2016年5月13日(金) ~ 6月27日(月)


 

レース11点を展示

 

レースは、組み紐技法による「ボビン・レース」と、刺繍技法から生まれた「ニードル (ポイント)・レース」の2つに分けられ、さらに製作された国や地域、技法等の違い により、多くの名称が存在します。
ボビン・レースはベルギーを中心に、ニードル(ポイント)・レースはイタリアを中心に 製作され、様々な技法が組み合わされ変化しながらヨーロッパ全域に広がりました。製作 に多くの手間と時間を要する手工レースはとても高価で、上流階級の財力や権力の象徴 として、男女の身を飾りました。当時の絵画の中にも襟元や袖口などを飾るレースが詳細に 描かれています。
細い糸から作り出される繊細で美しいレースは、日本でも明治維新後の洋装の流れと共に 取り入れられましたが、ヨーロッパでは衣裳の流行の変化や社会情勢の悪化により、レース は衰退していきました。19世紀以降にはレースの機械化が進み、複雑なモチーフも安価に 大量生産されるようになります。手工レースと見分けの付かないほど精巧な機械レースの 誕生により、手間と時間を要する手工レースは徐々に機械レースへと移行していきました。
本展では、16世紀~19世紀のヨーロッパの手工レースを展示いたします。
人々の心を魅了した繊細で美しい糸の芸術をお楽しみください。

 

女子美術大学美術館コレクション公開 第26回『型紙』

2016年01月27日(水) ~ 03月13日(日)


 

型紙6点を展示

 

今回のテーマは前回に引き続き「型紙」です。
女子美染織コレクションには型紙308枚が含まれており、それらは同じような大きさ (約25cm×約47cm)の小紋の着物を染めるための型紙です。大きさから江戸時代中期以降に制作されたと考えられます。
型を彫る技法には4種類あり、丸い点の集積で模様を表現する錐彫り、桜の花びらや楕円の形をした錐を使って模様を表現する道具彫り、小刀を巧みに操り模様を彫り出す突彫り、縞柄を表す縞彫りです。当館所蔵の型紙は錐彫りの型紙が多数を占め、 江戸時代に最高潮に達した職人の精緻な仕事ぶりを目の当たりにすることができます。

 

女子美術大学美術館コレクション公開 第25回『型紙』

2015年12月2日(水) ~ 2016年1月25日(月)


 

型紙6点を展示

 

今回のテーマは「型紙」です。
女子美染織コレクションには型紙308枚が含まれており、それらは同じような大きさの型紙(約25cm×約47cm)です。この大きさ から江戸時代中期から後期に制作されたと考えられます。使用されていない型紙もあれば、度重なる使用により黒ずんでいるものも あります。型を彫る技法としては、丸い点の集積で模様を表現する錐彫りが多数を占め、ついで桜の花びらや楕円の形をした錐を使 って模様を表現する道具彫り、数は少ないですが小刀を巧みに操り模様を彫り出す突彫りもあります。模様は生き物、花や植物、幾 何学、道具などで、江戸時代に最高潮に達した職人の精緻な仕事ぶりを目の当たりにすることができます。

 

女子美術大学美術館コレクション公開 第23回『日本の裂 刺繍の小袖 』

2015年05月27日(水) ~ 08月04日(火)


 

日本裂8点を展示

 

今回のテーマは「刺繡」です。白い綸子地の小袖は江戸時代にたくさん作られました。そしてその小袖を彩る表現方法に刺繍は欠かせないものでした。刺繍だけで小袖を埋め尽くす作品もありますが、多くは「鹿の子絞り」や「型鹿の子」と「刺繡」の組み合わせで表現されてきました。友禅染めが小袖に登場すると「友禅染め」に華やかさを添えるために「刺繡」が施されるようになります。友禅染めでは美しい「赤」を出しにくいため、紅で染めた刺繍糸で美しい花々を表現したのです。時代が下るにつれ、刺繍はあしらい程度のあっさりとしたものになりますが、しかし刺繍は簡素なデザインをより引き立たせるための装置として十分機能することになります。
日本における刺繍の歴史は大変古く、飛鳥時代に作られた「天寿国繍帳※1」は世界最古の伝世※2染織品です。
途絶えることなく生み出されてきた刺繍の技をお楽しみください。

 

※1 「天寿国繍帳」聖徳太子の死後、太子の冥福を祈るために制作された刺繍の帳(とばり)。制作のいきさつが刺繍でのこされていた。西暦621年間もない頃の制作と考えられている。
※2 伝世品 発掘された出土品ではなく、人の手を渡って伝えられたもの。

 

女子美術大学美術館コレクション公開 第22回『日本の裂 桜模様』

2015年04月03日(金) ~ 05月25日(月)


 

日本裂8点を展示

 

桜を表現した数々の小袖裂をご紹介いたします。

桜がほころび始めると日本人は花見を楽しみます。花見は奈良時代の貴族の行事であったとされています。奈良時代には梅が好まれ平安時代になり桜が好まれるようになったことが、和歌などから実証されているのは有名ですが、これは時期的に桜の咲く時期の方が暖かく鑑賞するのに気候も良いことも関係しているのではないかと思います。春を迎え桜の花が咲く時期に、多くの方はなんとなく心弾む心境を覚えるのではないでしょうか。

源氏物語の「花の宴」では紫宸殿で催された花見の宴が語られており、宴の後に朧月夜(六の君)に出会うシーンは有名です。小袖裂に表現された桜にも、几帳や御所車など王朝物語を想起させる小道具が添えられることが多くあります。華やかな桜に雅なイメージを写しだしているのでしょう。また、はかなく散ってゆく潔さも日本人の心情に訴えるものなのだといえるでしょう。

 

女子美術大学美術館コレクション公開 第21回『名物裂帖』

2015年01月28日(水) ~ 03月15日(日)


 

名物裂帖1冊を展示

 

「名物裂」とは鎌倉時代から江戸時代の初期にかけて、中国から日本に輸入された絹織物や染物のことをいいます。これらは中国の南宋(1127-1279)・元(1271-1368)・明(1368-1644)・清(1636-1912)の絹織物が中心ですが、この時代に西アジア(ペルシャ)やインド、東南アジアで作られた染織品も含まれます。金襴という金糸を織り込んだ絹織物や重厚な緞子、色鮮やかな錦、縞の間道などが主流を占めますが、インド製の更紗やペルシャやインドで作られる金襴もモールと称され珍重されました。これらの染織品は大名家や寺社で衣服や装飾に使用されるほか、茶道においては茶器をいれる袋や仕覆、掛け軸の表装としても好まれました。
展示している作品のように「名物裂帖」として観賞用に仕立てられるようになるのはそう古いことではなく、江戸中期以降に茶道が庶民にも親しまれるようになってからと考えられます。裂類に固有の名称をつけた裂帖は、人々が鑑賞するとともに教養としてこれらの名称や特徴などを学ぶためにも重宝されたのだと思われます。

貼り込められているのは、ほんの小さな裂ですがそこには日本人の勤勉で実直な民族性を見ることが出来ると思います。

 

女子美術大学美術館コレクション公開 第20回『内外小裂帖3』

2014年12月03日(水)~ 2015年01月26日(月)


 

内外小裂帖1冊を展示

 

内外小裂帖とは、日本や中国、東南アジアなどの染織品の断片を貼り込めて整えた裂帖です。裂帖に張り込まれている染織品を総称して名物裂(めいぶつぎれ)とも称します。
名物裂は古くは鎌倉時代、室町時代に中国から日本へもたらされた貴重な染織品です。この時代は中国の宋から明の時代にあたり、鎌倉幕府の日宋貿易、室町幕府の勘合貿易などで、多くの舶来品が輸入されていました。特にこの時期に大きな力を持った寺社や西国大名の交易活動は盛んでした。
中国製の金襴という金糸を織り込んだ絹織物や重厚な緞子の絹織物などは上級僧侶の袈裟などや寺院の装飾に用いられました。また珍しい絹織物で装束を仕立てることも、武将たちの間3で流行しました。東南アジア渡来(おそらくインドやインドネシア)の縞織物は、間道(かんどう)と称され、当時の日本にはないエキゾチックな色合いとシンプルなストライプがもてはやされ、安土桃山時代や江戸時代初期には茶道の中で使用されることがしばしばありました。
このように舶載された染織品はその後、京都に西陣織を発展させる原動力ともなり、日本製の金襴や緞子などが生産されるようになりました。
裂帖に張り込まれた小裂の名称には太子間道や笹蔓緞子など伝統的に言い慣わされたものもあれば、持ち主の好みで付けられたものなどもあります。
裂帖の小裂は茶道の茶碗などを包む仕覆や袈裟などに使用された余り裂などを張り込めたものと考えられます。
小さな裂も最後まで鑑賞の対象としてきた日本の文化をご観覧ください。

 

女子美術大学美術館コレクション公開 第19回『内外小裂帖2』

2014年10月22日(水)~ 12月01日(月)


 

内外小裂帖1冊を展示

 

内外小裂帖とは、日本や中国、東南アジアなどの染織品の断片を貼り込めて整えた裂帖です。裂帖に張り込まれている染織品を総称して名物裂(めいぶつぎれ)とも称します。
名物裂は古くは鎌倉時代、室町時代に中国から日本へもたらされた貴重な染織品です。この時代は中国の宋から明の時代にあたり、鎌倉幕府の日宋貿易、室町幕府の勘合貿易などで、多くの舶来品が輸入されていました。特にこの時期に大きな力を持った寺社や西国大名の交易活動は盛んでした。
中国製の金襴という金糸を織り込んだ絹織物や重厚な緞子の絹織物などは上級僧侶の袈裟などや寺院の装飾に用いられました。また珍しい絹織物で装束を仕立てることも、武将たちの間3で流行しました。東南アジア渡来(おそらくインドやインドネシア)の縞織物は、間道(かんどう)と称され、当時の日本にはないエキゾチックな色合いとシンプルなストライプがもてはやされ、安土桃山時代や江戸時代初期には茶道の中で使用されることがしばしばありました。
このように舶載された染織品はその後、京都に西陣織を発展させる原動力ともなり、日本製の金襴や緞子などが生産されるようになりました。
裂帖に張り込まれた小裂の名称には太子間道や笹蔓緞子など伝統的に言い慣わされたものもあれば、持ち主の好みで付けられたものなどもあります。
裂帖の小裂は茶道の茶碗などを包む仕覆や袈裟などに使用された余り裂などを張り込めたものと考えられます。
小さな裂も最後まで鑑賞の対象としてきた日本の文化をご観覧ください。

 

女子美術大学美術館コレクション公開 第18回『内外小裂帖1』

2014年09月04日(木)~ 10月20日(月)


 

内外小裂帖1冊を展示

 

内外小裂帖とは、日本や中国、東南アジアなどの染織品の断片を貼り込めて整えた裂帖です。裂帖に張り込まれている染織品を総称して名物裂(めいぶつぎれ)とも称します。
名物裂は古くは鎌倉時代、室町時代に中国から日本へもたらされた貴重な染織品です。この時代は中国の宋から明の時代にあたり、鎌倉幕府の日宋貿易、室町幕府の勘合貿易などで、多くの舶来品が輸入されていました。特にこの時期に大きな力を持った寺社や西国大名の交易活動は盛んでした。
中国製の金襴という金糸を織り込んだ絹織物や重厚な緞子の絹織物などは上級僧侶の袈裟などや寺院の装飾に用いられました。また珍しい絹織物で装束を仕立てることも、武将たちの間3で流行しました。東南アジア渡来(おそらくインドやインドネシア)の縞織物は、間道(かんどう)と称され、当時の日本にはないエキゾチックな色合いとシンプルなストライプがもてはやされ、安土桃山時代や江戸時代初期には茶道の中で使用されることがしばしばありました。
このように舶載された染織品はその後、京都に西陣織を発展させる原動力ともなり、日本製の金襴や緞子などが生産されるようになりました。
裂帖に張り込まれた小裂の名称には太子間道や笹蔓緞子など伝統的に言い慣わされたものもあれば、持ち主の好みで付けられたものなどもあります。
裂帖の小裂は茶道の茶碗などを包む仕覆や袈裟などに使用された余り裂などを張り込めたものと考えられます。
小さな裂も最後まで鑑賞の対象としてきた日本の文化をご観覧ください。

 

女子美術大学美術館コレクション公開 第17回『更紗裂本帖』

2014年05月28日(水)~ 07月21日(祝・月)


 

更紗裂本帖1冊を展示

 

更紗とは、インドで制作される色鮮やかな染色布のことをいいます。紀元前の遺跡(パキスタン・モヘンジョダロ)からも発見されており、大変古くから生産されていたことが分かります。洗っても色落ちしない美しい更紗は世界各地でもてはやされ、エジプト、ペルシャ、アジア各地など様々な地域に流通するようになりました。
日本には16世紀頃に琉球経由で輸入されたと考えられます。日本にはまだ絵画的な模様を染める技法が発達していなかったため、更紗に描かれた色彩と模様は大いにもてはやされました。輸入された更紗は武家の羽織や小袖として着用されていたことが当時の風俗画からも伺い知ることができます。また更紗は茶道でも珍重され、茶壷を包む仕覆にも好まれて使用されています。展示しているような小さな更紗の断片を張り込めた「裂本帖」は好事家の間で作られるようになり、どの模様にどのような名称がついているのかを学び、教養としても更紗を楽しんでいました。今日にも受け継がれている「追求型(オタク)」の文化を垣間見ることのできる作品です。

 

女子美術大学美術館コレクション公開 第16回『更紗(さらさ)』

2014年04月04日(金)~ 05月26日(月)


 

更紗裂8点を展示

 

更紗とは、インドで制作される木版などを使用して、あるいは手描きで、色鮮やかに模様染めをほどこした布のことをいいます。現在のパキスタン南部に位置するインダス文明最大級の遺跡モヘンジョダロ(B.C2500-B.C1800年)からも木綿の染色布が発見されており、大変古くからこの技法が確立していたと分かります。この魅力的な染色布はエジプト、ペルシャ、タイ、ジャワ、日本など様々な地域に流通するようになり、インドでは各地の好みにあった模様を染めるようになりました。現在、バティックと称されるインドネシアの染色布もインド更紗の影響を受けて発達しました。
日本には琉球経由で16世紀頃までには輸入されたと考えられています。当時の日本にはまだ友禅染めのような絵画的に模様を染める技法が発達していなかったため、更紗に描かれた色彩と模様は大いにもてはやされたようです。今回ご紹介する更紗は素朴な味わいの小紋や丸紋、繊細な花唐草の模様に金で装飾されたものなどです。多彩な更紗の魅力をお楽しみください。