過去の女子美染織コレクション公開 or 特別展示

女子美染織コレクション公開 Vol.30 春模様のきもの

2015年04月06日(月)~ 04月26日(日)


 

染織コレクションより着物2領を展示

 

春の情景を描き出した小袖2点をご紹介いたします。

透けて見えるほどに薄い紗という絹織物の小袖には、梅、桜、松葉の地模様が織り出されています。千鳥と水藻を刺繍であしらい、春の情景とすがすがしい水辺の風景を上品に表現しています。千鳥は海岸や干潟、草原など様々なところに生息し、昆虫や甲殻類などを獲物にしていますが、「波に千鳥」の模様は大変親しみ深いものです。羽ばたいた千鳥の姿を意匠化したモチーフは古くから愛されています。

蒲公英(たんぽぽ)と蝶模様の小袖も黄色と藍の染め分けが美しい作品です。綿の入ったこの小袖は、初春を迎える冬の終わりに着用されたものだと思われます。春を待ち焦がれる気持ちを小袖に託しているのでしょう。

小袖模様には季節の植物や長寿などを象徴する吉祥文、和歌などの文字を写した文字模様などがありますが、すべてに様々な意味が込められています。小袖模様に描かれた意味についても思いをめぐらせていただきたいと思います。

 

女子美染織コレクション公開 Vol.29 吉祥模様のきもの

2015年01月07日(水)~ 02月02日(月)


 

染織コレクションより着物3領を展示

 

新春にふさわしい、吉祥模様のきものをご紹介いたします。

長寿や富、健康などの願いをこめた模様を吉祥模様といいます。最もポピュラーな松竹梅は、歳寒三友といって中国宋代の文人画に好まれた題材です。松や竹は常緑(ever green)で色あせない永遠の若さなどを象徴し、梅は冬に花咲く生命力の強さを意味しています。また鴛鴦は雄と雌が寄り添って離れないことから夫婦円満のシンボルとして好まれています。

晴れやかな場に着用する着物にはこのような吉祥模様が表現されており、人々が日々豊かに健やかに過ごせるよう、願いが込められているのです。

 

特別展示「杉原聰のきもの」

2014年09月06日(土)~10月19日(日)


 

友禅作家・杉原聰(1922‐2006)の着物4領を展示

杉原は鳥取で生まれ中学校を卒業後、就職をしますが第二次大戦で出兵します。復員後に上京し、洋画を学びながら知人の紹介で弟子入りした中野於莬男の工房で手描き友禅を学びます。自らの工房設立を期に、友禅の道一本に絞り、銀座の高級呉服店「ちた和」所属の職人として仕事をするようになりました。「ちた和」で古典的な着物の図案・構図を学び、職人としての腕を磨きます。その後、多くの呉服店から依頼を受けるようになり、その技術と創作性が認められ、歌舞伎役者や往年の大女優の舞台衣装、花柳界の着物、さらには皇室からも制作の依頼をされるようになりました。一方で染織家集団「茜水会」に所属し、のちに自身で「四紅会」を立ち上げます。グループ展や個展を開催するなど創作作家としての活動も精力的に行いました。
多くの人に愛されたクラシックかつモダンなデザインをお楽しみください。