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教育理念:大学院


版画創作研究は、基本的に学部における4版種の研究の上に立脚しますが、研究科においては特に銅版、石版画を軸として孔版、木版画さらに版表現に類するものも含め各自の主体性に基づき継続的に専門性を追求し制作します。そのため、研究、学習の基幹とし、入学時に中心となる専攻版種を決めます。

メディアを超越した日本独特の表現や技法を視野に入れて版表現としての造形思考を模索します。時代の要求としてうまれた表現がいかに普遍的表現に変わったか、歴史的、科学的な要素も含めた検証を試みながら変遷をたどるとともに、特定の作家を題材にイメージの解明、創作コンセプト、素材や技法面においてどのように影響したかを分析・研究し、現代の多様化するメディアを考慮しながら現代の美術において各自のアイデンティティを確立します。

版画表現における技術偏重が批判され、各自の創造性が期待されて久しいですが、一方で見方をかえるとその技術、素材等の研究、教育も不十分であり、個人的研鑽と模索に委ねられています。創作研究の新しい視点として一貫した教育システムにのせて継承発展させる必要があります。教員と学生が共に実験的見地に立ち、実際的な技法と材料の研究を目的として、既存の研究、技法のみにこだわらず必要な材料を考案、開発できる基礎力をつけます。

また、古典技法や特定の作家の技法を分析し、材料技法の発掘や展開を研究するとともに、社会の需要や状況により忘れられていく印刷技術のうち、版画表現に応用可能なものを研究・継承し版と技法の関係を研究することで各自のオリジナルな発想に表現の広がりと厚みを加えます。

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