2017年度
今年は日中国交正常化45周年にあたり、来年には日中平和友好条約締結40周年を迎えます。この節目の年に私立女子美術学校(現 女子美術大学)の卒業生である何香凝(1878〜1972)を紹介する展覧会を開催いたします。本展は上野の森美術館(2017年9月5日〜9月16日)で開催後、女子美術大学美術館に巡回いたします。
何香凝は中国では女性政治家・芸術家として、その偉大な功績とともに広く知られています。その革命と芸術活動に捧げた生涯の始まりが日本でした。1903年に夫である廖仲愷とともに日本に渡り、女子美術学校に入学した何香凝はその後、20年近くにわたり東京で過ごし、多くの日本の友人と深い友情を築きました。その絵画作品には日中両国の文化交流とその融合が表されています。
何香凝の松、梅、獅子、虎などを描いた作品からは、気迫に満ち、また深遠なる思いと志を貫いた何香凝の人柄が感じられるでしょう。本展では、代表作40点と12枚の歴史写真から何香凝の芸術とその生涯を紹介いたします。
本展が日中両国間の友好関係をより一層促進していき、日本の方々に何香凝の作品を身近に鑑賞してもらう機会となることを期待しています。