110周年に向けた取り組み

110周年に向けた取り組み 110th Anniversary Projects

記念事業をはじめ、より一層の教育の充実を目指して、様々な改革を推進してまいります。

本学の開学から110年に及ぶ歴史は、建学の精神である「芸術による女性の自立」「女性の社会的地位の向上」「専門の技術家、美術教師の養成」をもとに、社会の要請に応え続けた改革の歴史であったといっても過言ではありません。創立110周年に向けた取り組みにおいても、教育組織の改組や国の競争的補助金の取得による教育の充実、キャンパス整備など、たゆまぬ改革を推進しています。そして、2010年には記念事業としてさまざまな事業や行事を行います。

創立110周年記念事業

創立110周年を記念する事業として、募金事業、記念式典、記念行事及び展覧会を実施します。事業には在学生・生徒、教職員のみならず同窓生も参加し、まさに学園関係者を一体化するものとして行います。詳しくは、本サイトの「記念事業募金へのお願い」「記念イベント・展覧会」をご覧ください。

教育改革の推進

本学では、芸術分野の高度化や多様化への対応、教育組織の横断化による特色ある教育の推進、社会での実践の重視、建学の精神のより一層の具現化などを図ることを目的として、2010年4月より大学、短期大学部、付属高等学校・中学校の教育組織を改組します。この改組にあたり、各キャンパスのコンセプトを「芸術を社会に広める杉並キャンパス」「芸術を深める相模原キャンパス」としています。杉並では企業や学術機関、行政にアクセスしやすい都心に近い立地であるという特性を活かし、社会と連携したプロジェクト型の授業や活動を推進し実践的な教育研究を実施するとともに、これらを通して芸術を社会に広めていきます。相模原では10万㎡を超える校地と充実した施設・設備をもとに、芸術分野の教育研究を深化させ、本学園の教育研究基盤をさらに強固なものとし社会貢献を図っていきます。

芸術学部

2010年4月より、ファインアートの分野「美術学科」、デザインの分野「デザイン・工芸学科」、ファインアートとデザインが融合する分野「アート・デザイン表現学科」の3つの学科編成とし、収容定員を2,300名から2,440名に増員します。芸術の分野を大きく3学科で括ることにより、近年芸術分野に求められている領域を横断した取り組みや制作・研究活動が可能となり、今まで以上に特色ある柔軟な教育を展開していきます。各学科には図の通りそれぞれ4つの専攻・領域を開設し、専門教育を行います。詳しくはこちらをご覧ください。

■ 2010年4月からの教育組織
芸術学部
4年制
美術学科
(相模原キャンパス)
200名 洋画専攻(絵画・版画)
日本画専攻
立体アート専攻(塑造・紙・木・石・金属)
芸術表象専攻
デザイン・工芸学科
(相模原キャンパス)
230名 ヴィジュアルデザイン専攻
プロダクトデザイン専攻
環境デザイン専攻
工芸専攻
(テキスタイル<染・織・刺繍>・陶ガラス)
アート・デザイン表現学科
(杉並キャンパス)
160名 メディア表現領域
ヒーリング表現領域
ファッションテキスタイル表現領域
アートプロデュース表現領域
短期大学部
2年制
造形学科
杉並キャンパス
180名 美術コース 平面・立体
デザイン
コース
情報デザイン(Coto Design)
創造デザイン(Mono Design
短期大学部

2010年4月より、造形学科は専門的な能力を2年間で修得することはもとより、幅広い教養人を育成する教育課程とします。収容定員を500名から360名に変更して、より一層一人ひとりにきめ細かな学習指導を行います。
「美術コース」では絵画、彫塑などの領域を統合した「平面・立体」として教育課程を構築し、「デザインコース」では「情報デザイン(Coto Design)」「創造デザイン(Mono Design)」の領域を設けます。両コースでは学生の志向に合わせ、専門的に学ぶことも、幅広く学ぶことも可能です。また美術教員養成のための「教員養成専修」を設けます。詳しくはこちらをご覧ください。


付属高等学校・中学校

2010年4月より、中高一貫教育の強化及び教育内容のさらなる充実を図るため、収容定員並びにクラス数の変更、教育課程の改正を行います。具体的には、付属高等学校1学年5クラス、付属中学校1学年4クラスとし、収容定員を高等学校では645名から600名、中学校では360名から408名に変更するとともに、1クラスの生徒数を減員してよりきめ細かな学習指導を実践します。詳しくはこちらをご覧ください。


キャンパス整備

キャンパスは東京都杉並区にある杉並キャンパスと、神奈川県相模原市にある相模原キャンパスがあります。キャンパス整備は教育組織の改組による校舎整備、教育環境の充実、並びに杉並キャンパスの老朽化した校舎の建替えを目的としており、2005年よりスタートしています。杉並キャンパスでは、付属高等学校・中学校のための新校舎として3号館を建替え、2010年1月に竣工しました。今後も都市型キャンパスとして特色あるキャンパスづくりを推進していきます。相模原キャンパスでは2005年度に絵画のアトリエ及び陶芸工房の増設、2006年度はガラス工房の新設、立体制作及び絵画のアトリエのための新校舎建設(12号館)、コンピュータによる専門教育のための新校舎建設(13号館)などを実施しています。



国の競争的補助金による教育の充実

文部科学省は国公私立大学を通じた競争的環境の下で、大学改革が推進されるよう、GP(Good Practice:優れた取り組み)事業などを実施しています。これは大学の特色・個性ある優れた取り組みを選定して支援するものです。女子美術大学では長年の教育改革の取り組みが認められ6件(共同採択1件を含む)、女子美術大学短期大学部では1件文部科学省より採択され支援を受けています。この採択件数は全国の美術系大学でもトップクラスです。詳しくはこちらをご覧ください。