Career
卒業生の進路

就職状況

教員への高い就職率

美術教育専攻では、ゼミのほか、ワークショップなど子どもたちと実際に関わることで、ものづくりによる感性を育てる教育に関して考える取り組みを数多く実施しています。そこで養われた課題探求能力やプレゼンテーション能力、コミュニケーション能力は学校だけでなく企業に就職しても生かされているようです。「美術教育」という専攻の名称からもわかるように、卒業生の進路は美術の教員が多いのですが、4年間で学んだ幅広い実技の知識や技能を生かして、企業に就職をする学生もいます。以下に卒業生の声を紹介いたします。

教員として活躍する卒業生たち

山口さん

山口さん
社会福祉法人学童保育所(東京都)

学童指導員として勤務しています。小学1年生から3年生の保育をしており、美術教育専攻で経験したワークショップや色々な実技を学んだおかげで日々の保育や工作等に活きていると思います。

齋藤さん

齋藤さん
東京都公立小学校 教諭

小学校の図画工作専科教員として勤めています。美術教育専攻は美術大学の特徴を生かして、いろいろな実技ができ、また1つの実技を深く取り組むこともでき、今に大変役立っています。

田中さん

田中さん
東京都公立中学校 教諭

美術の教員を目指すにあたり、絵画、デザインなど様々な分野の知識が必要だと考え、美術教育専攻に入学しました。大学で学んだことを活かして、子ども達に制作することの楽しさを伝えられることに喜びを感じています。

山﨑さん

山﨑さん
神奈川県立高校 教諭

高校生を相手に美術の教員をしています。とてもやりがいを感じる、充実した毎日を送っています。大学院の美術教育研究領域で学んだ美術理論の一つひとつが、現在とても役立っていると思います。

平野さん

平野さん
神奈川県立高校 教諭

生徒に美術の楽しさを伝えたいと思い、高校で教員をしています。未熟さを感じることも多いですが、生徒と一緒にどうしたらかっこいい作品ができるか考えながら指導をしているときはとてもやりがいを感じます。

卒業後の進路

公立小学校、公立中学校、公立高校、公務員、社会福祉施設、デザイン会社、パッケージデザイン、Webデザイン、アパレル企業、ジュエリー製造業、保険会社、人材派遣会社、レジャー施設、大学院進学

卒業生インタビュー①

久野さん

interview

久野さん
公立中学校 美術科 教諭(東京都)

Q1.何のお仕事をされていますか?
東京都の中学校で教員をしています。
Q2.現在のお仕事について、やりがいや楽しさを教えてください。
授業は研究すればする程メッセージやテーマに深みのあるものを作ることができます。実際に考えたものを生徒たちに教授する際に、自分が伝えたかったことや大事にしたかったことを、授業を通して理解してもらえた時に一生懸命考えてよかった!という気持ちになります。
Q3.先生を志すようになったきっかけは何ですか?
小学生の時に段ボールの半立体作品を作ったんですけど、自分1人の力ではどうしてもできない!という問題に直面し、先生に相談したら、針金を使って解決して下さり“段ボールの作品なのに針金を使っていいんだ!それならもっと色々なことが出来る!”と感動したことがきっかけで、自分も生徒の表現の幅を広げる、生徒の理想に寄り添う先生になりたいと思いました。
Q4.どのような学生時代を過ごされましたか?
好きなことばかりしていたと思います。高校生までは真面目に、“普通”であることに重きを置いていたんですけど、大学で自由度の高さを感じて「無理に普通にならなくても、もっと好きなこと出してみよう」と思うようになりました。

●学生時代の作品

  • 作品1
  • 作品2
  • 作品3
  • 作品4
Q5.一番印象に残っている授業はなんですか?
製本の授業です。文庫本をハードカバーにした時に「ハードカバーにすることによって本の寿命を何十年も伸ばしてあげられる。」という先生の言葉に、ものづくりのよさを改めて感じることができました。
Q6.美術教育専攻を選んだ理由をおしえてください。
美術の先生になりたい!という気持ちがあったので、数少ない美術教育という分野が学べるところを必死に探していました(笑)。最終的に教育大と迷ったんですが、高校の先生から「美術を教える人になりたいなら美術を学ばないと」というアドバイスをもらって、この専攻に決めました。
Q7.これから大学で学ぶ方へメッセージをお願いします。
美大に来る人は「普通じゃない」だとか「変わっている」とか言われて来た人が多いと思うんですけど、全部ひっくるめて「個性」があって良いじゃないか!と思います。様々な形の作品、たくさんの変わった人との出会いを大切に。そして、是非自分にしかない“何か”をさらに磨いていってください。

卒業生インタビュー②

樋口さん

interview

樋口さん
大手化粧品メーカー クリエイティブ制作部勤務

Q1.美術教育専攻を選んだ理由を教えてください。
私の場合、もちろん教職にも興味はあったのですが、クリエイティブな仕事に就きたいとも思っていて。とはいえ将来やりたいことが明確に決まっていなかったので、総合的に学べて、色々なことに挑戦できそうな美術教育専攻を選びました。
Q2.どのような大学生活を過ごされましたか。
教職と同時に学芸員の資格も取ったので、とにかく課題や授業に追われてました。将来のことをずっと考えていて、就職に有利かと、春休みを利用した留学プログラムにも参加しました。デザインに興味を持ったのはその時ですね。デザイン関係のことはあまり履修できなかったので、授業のない時など図書館に入り浸って勉強したり、YouTubeでAdobeのソフトを独学したりしていました。基本ずっと勉強していた記憶がありますね。
Q3.美術教育専攻で学び、役立っていることはなんですか?
総合的に学ぶ専攻なので、単純に引き出しが増えました。デザイナーだからといってデザインのことしかわからないとなると会社ではやっていけないので、知識があるほど他部署の人とはもちろん、取引先の相手ともコミュニケーションがスムーズですし話が弾みます。また、デザイン業務においても、引き出しが多いほどアイデアにも幅が広がります。
あとは、専門的なことは自力で突き詰めて学ぶ必要があるので、独学が得意になりました。

●商品企画の過程で制作した作品

  • 作品5
  • 作品6
  • 作品7
  • 作品8
Q4.現在のお仕事について、やりがいや楽しさを教えてください。
ずっと化粧品のデザイン関連の仕事がしたかったので、やりたいことを仕事にしている感じで楽しいです。
自分のデザインが世の中に出て、よく行くお店で見かけたりすると嬉しいですね。
Q5.これから大学で学ぶ方へメッセージをお願いします
学生の頃は内気で、あまり人に相談ぜず自分でネットや本から情報を得ていたので、やりたいことを見つけるまでに凄く回り道したなと思っています。もっとたくさん外に出て、たくさん経験しておけばよかったし、人の助けを求めたら良かったと後悔ばかりです。学生時代はチャンスなので、殻に篭らず自分からグイグイいく姿勢でいることが学びのコツというか、社会人になって後悔することを減らすポイントだと思います。

卒業生インタビュー③

槙原さん

interview

槙原さん
美術研究科 芸術文化専攻 博士前期課程 美術教育

Q1.先生を志すようになったきっかけはなんですか?
中学3年生で進路を考えていた時期に、当時自分が向いていると思った美術分野の中で、作品制作を仕事にすること以外の選択肢を探していました。また、教育の社会的な必要性やその機関で出来ることについても興味があり、美術教員を志すようになりました。
Q2.美術教育専攻を選んだ理由をおしえてください。
何か特定の技法で表現活動をしたいという強い希望が無く、美術教育専攻の、教育現場で実践的に役立つ知識を得るために幅広い制作方法について実技で学べるところに惹かれました。また、シンプルにその方がお得で楽しそうだなと思ったのも大きな理由です。
Q3.どのような大学生時代を過ごされましたか?
講評会で作品を発表するまで、時間の許す限り制作をしていました。授業によっては他専攻の学生と関わる機会もあり、お互いの作品や社会問題について話し合ったこともあります。また、児童美術研究部に所属し、子ども向けアートワークショップを開催していました。
Q4.一番印象に残っている授業はなんですか?
ストーリー構想から製本までを行い、一冊の絵本を作った授業です。とても思い入れのある作品をつくることができましたし、他の学生たちの作品も、作者の個性がよく出ていて面白かったです。

●学生時代の作品

  • 作品9
  • 作品10
Q5.大学院ではどのように過ごされていますか?
1年次では、描画の発達や脳機能に関する論文を読んだり、これからの美術教育の諸課題に関してディスカッションや授業案の作成を行ったりしています。また、週2日は非常勤講師として小学校に勤務しています。
Q6.やりがいや楽しさを教えてください。
各自の考えた授業案を発表したり、お互いの作品の良いところを見つけたりなど、学生同士で高め合うのも、面白い経験でした。
Q7.これから先生を目指す方へメッセージをお願いします。
教員として児童・生徒と関わっていると、その創造力に多くを学ばされる一方で、教員がいかに影響力を持った立場かを強く感じます。子ども時代を生きる個人に良い影響を与えられるような先生を目指してほしいと思います。
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