2019年度
女子美アートミュージアムでは、「女子美染織コレクション展 Part8 コプトの染織」を開催いたします。コレクション展の第8回となる本展は、世界的にも貴重な「チュニック」(衣服の形態)である10点を含むコプトの染織コレクション140点をご紹介します。
コプトとは、エジプトを起源とするキリスト教徒を指し、現在でも少数ながらコプト派キリスト教徒として生活をしています。染織において「コプト」は主に3世紀から12世紀頃までをさし、コプトの人々が作った染織品をさします。高度な文化の中で生まれたコプトの染織品は、エジプトの乾燥した環境によって、千年以上も前の姿を現在に伝えています。緻密な模様や美しい曲線のほとんどが織で表現され、物語や信仰、動植物などの模様には、ローマ帝国、ビザンチン帝国、アラブのイスラム教徒による支配の各時代の文化を取り入れた時代ごとに特徴を持っており、現代の視点からも幅広く表現の豊かさは特筆に値します。
本展では、これらコプトの染織品の技法に焦点を当て、卓越した織の技法を現代の分析技術に基づいて解説いし、多彩な女子美染織コレクションから選りすぐって展覧します。ぜひ3世紀から12世紀のエジプトの文化粋であるコプトの染織品をご堪能ください。