制作の記録[2004年]

横浜市立大学医学部附属病院
小児科病棟処置室ヒーリングアートプロジェクト

横浜市立大学医学部附属病院(神奈川県横浜市金沢区福浦3-9)小児科病棟の処置室の改装工事に伴い、入院する子どもたちによりよい環境を提供するため、アートによる空間の改善を行うという計画に対し、本学が協力することとなった。(2004年4月病院より本学に依頼)処置室の広さは約33m2で、パーテーションで処置室と沐浴室の2つの空間に仕切られている。広い空間ではなく、治療機器、用具収納棚などが置かれており、また壁面の素材が絵を掛けるのには適さないといった点から考えて、設置するアートは、デジタルプリントシートを使用するのが妥当だと判断した。

内容については、入院中の子供たちと女子美術大学学生、医療スタッフのコラボレーションから生まれた作品を設置して、創造性のあるオリジナル空間に変えることにより、子供たち自身が参加して生まれた空という認識を持つことにより、親しみを感じ、処置や検査の不安や恐怖感を少しでも和らげるものにしていくことが出来ればというコンセプトで進めていった。

制作方法については、
  1. 描くモチーフのアンケートの実施 (入院患者、患者の家族、医療スタッフ参加6月に実施)
  2. 処置室の空間テーマの決定(アンケート結果を基に医療スタッフと話し合い6月に決定した) 処置室テーマ『草原と動物たち』、沐浴室テーマ『海の生物と動物たち』
  3. 原画の作成(6月〜9月)
  4. デジタルプリントグラフィックスのデータ作成(11月〜12月)
  5. 業者によるアートの施工

といった流れでプロジェクトを進め、2004年12月18日作品の施工を終えた。



まえへ インデックス つぎへ