タイトル「障害理解とアートフィールド参画支援の取組」

実施計画等について


(1)取組の全体スケジュール及び各年次の実施計画

具体的取組の計画、実施、展開、スケジュールは次の<図6及び表1>をご覧ください。

【教職員と学生との関係を含めた、実施体制等の具体的な展開】 

本プログラムの主体となる障害理解、アートフィールド参画支援プロジェクト活動への学生等の参加予定数は年間に学生数約280名<現行(186名)+新規(90余名)>、教員16名(専任教員8名+非常勤教員4名+助手4名を含む)、職員9名・合計305名を予定しています。
実施プロセスは<表1>の通りです。具体的な障害理解を探求したコンテンツをベースに、本学からの教育プログラム提供を含む社会貢献プロジェクトが進展し学生が育って行きます。また、本学では学生の課外等ボランティア活動も含め、学生自身が実践するソーシャルワークを《ボランティア・社会貢献支援制度》として助成し、教職員も共に活動する実態を備えています。

 

(2)財政支援期間終了後の大学等における取組の展開の予定

本取組は学長のマネジメント体制の下に実施され、本学が計画進捗に伴い財務的措置を講じ、国内外・各地との協働連携体制を継続し、教育プログラムの提供と共に、各国地域の文化と障害理解とアート&デザインの関係を実地調査し、本取組のマネジメント(PDCA)サイクルを循環させます。

〈表1 取組の実施計画等について〉

年度
組織/施設
取組内容
備考
平成20年度以前
・平成16(2004)年10月29日、杉並区長、各大学長により「杉並区と区内高等教育機関との連携協働に関する包括協定」が締結され、連携事業を推進することが決定し、他大学、杉並区との地域協働が開始された。
・本学と杉並区内の教育機関(各種福祉施設、小中学校、区立済美特別支援学校等との連携は過去に数多くの実績がある。

・日本チャリティ協会と本学との交流開始(平成19年度)
・同窓会企画、本学共催により、平成18年5月22日(月) -6月10日(土)『心いっぱいのアート展』を開催した。主に知的障害(ダウン症や自閉症など)のある方々の心で描く絵や造形物は、見る側に暖かい感動を素直に伝える。その活動を支える同窓生や、展覧会展示等のサポートを学生達が実施した。その展覧会の過程を一冊のカタログに纏め本学独自の取組を発表している。
・本学専攻科は、平成20年度に造形芸術研究所と連携し「臨床美術」(治療を含める)の開設を検討し、平成21年度開設を決定した。また、エクステンションとして、平成20年度に「臨床美術士コース」を女子美アートセミナーで開講している。

・本学では平成20年より「障害理解」のためアート分野への障がい者支援を模索するため「アートフィールドへの参画支援」を試行した。
・こども感性教育研究会<平成12年(2000)以降、こどもの感性の発達を中心に、教育展開を手掛けている。>
・第三者評価委員会(障害理解とアートフィールド参画支援教育評価委員会)設置準備‐‐‐平成21(2009)年3月上旬
平成21年度
・地域貢献の形態をより強化するため、杉並区と本学は芸術を中心とする文化交流協定締結を予定している。(7月以降)
・杉並区の障がい者施設、教育機関との協働:地域人材の活用によるサスティナブル人材育成検討開始(小川・小林・木下)(10月以降)
・地域協働ネットワークの準備会設置(小川・小林)…地域、住民、教育機関、NPO等との協働(10月)
・教科書制作編集企画(小川・木下・新藤)(11月)

<教育ファーム 基盤整備・基礎調査>
・公開授業(4月中旬以降、随時開催)
・地域のフィールドワーク、PBL型活動&ワークショップに取組む各種の学生プロジェクトへの活動支援(4月以降継続)
・障がい者の作品集等の販売等支援のNPO法人設立検討開始(4月下旬)
・日本チャリティ協会との協働連携により展覧会「アートは国境をこえ、障害をこえる 2009アジア・パラアートTOKYO 」とワークショップの実践(東京、本学杉並、地方巡回展を予定(9月・10月)
・地域コミュニケーションWebの作成、情報発信(12月上旬)
・平成21年より「障害理解」と「アートフィールド参画支援教育プログラム」を試行、22年よりカリキュラム上に位置付ける準備を行う。(11月上旬)
・本取組のSD、FDの実践(12月上旬)
・<学生プロジェクトの自主プログラム>をWebで情報発信(12月・1月)
・本取組報告書作成及びHP作成(3月上旬)
・初年度は9月以降の6ヶ月しか実施時間がない為、取組プログラムに制約がある。


・第三者評価委員会(障害理解とアートフィールド参画支援教育評価委員会)設置‐‐‐平成21(2009)年11月下旬
・海外でのフィールドワーク(11月上旬)
平成22年度
・上記の継続
・大学キャンパスでの「心いっぱいのアート展の拡大版」展覧会企画(美術館共催)(木下・小林)(4月)
・地域協働ネットワークの開設(小川・小林)…地域、住民、教育機関、NPO等との協働(4月以降)
・杉並区の障がい者施設、教育機関との協働:地域人材の活用によるサスティナブル人材育成実施(小川・小林・木下)(10月以降)

・教科書制作編集・組版・印刷(小川・木下・新藤)(3月末日)
<提案・発信>
・平成22年度より「障害理解」と「アート参画支援」の目的により、「共通プログラムⅠ」をカリキュラム上に位置付ける。(4月上旬)
・地域のフィールドワーク、PBL型活動&ワークショップ(4月以降継続)
・障がい者等支援NPO法人設立(6月上旬)
・地域人材育成講座(10月上旬)
・地域コミュニケーションWebの作成、情報発信(12月上旬)
・本取組のSD、FDの実践(12月上旬)
・公開シンポジウム開催(12月中旬)
・展覧会開催(23年1月中旬~2月中旬)、図録作成
・本取組報告書作成及びHP作成(2011年3月上旬)
・本取組「教科書制作編集」刊行予定(3月下旬)
・同窓会との協働により全国に「芸術福祉学会(仮称)」発足に向けて協働連携を求め、教育の普及を行う(4月下旬)
・海外でのフィールドワーク(11月上旬)
・海外からの評価者招請(12月上旬)
平成23年度以降
・上記の継続
・障がい者の美術教育参画スキルの開発:短期教育利用計画(小川・木下)
<活動実践・教育の普及>
・平成23年度より「障害理解」と「アート参画支援」の目的により、「共通プログラムⅡ」をカリキュラム上に位置付け「芸術福祉論」を準備する。
・平成23年度以降日本の障がい者とサスティナブル社会実現を結ぶアートの力を探求すべく「芸術福祉学会(仮称)」を本学が発起人となり設立を予定
・NPO法人による作品(集)・製品の販売(継続)
・他大学との教育手法に関する共同シンポジウム開催
・地域のフィールドワーク、PBL型活動&ワークショップの継続
・障害理解とアートフィールド参画支援教育の教科書を基に、他の美大や福祉系・医療系大学、作業所や療育支援施設との連携協働を伸展する。(4月上旬)