ガラス扉、ガラス壁のヒーリング・アート施工 数種のデジタルプリントグラフィックスを使った空間演出

デジタルプリントによる粘着シートを使った医療・福祉施設の空間でのアートの展開は、絵が設置出来ない床、天井、ドアなど様々な空間でのアートの演出を可能にした。
新しく建設された規模の大きな医療機関では、ガラス扉、ガラスパーテーションが屋内の随所に使われていることが多く、そうした場所は、空間が広く、天井も高いので使われるガラスも非常に大きいものとなる。本学のプロジェクトでは、そうした箇所にも、デジタルプリントグラフィックスを使ったヒーリング・アートの空間演出を行なっているが、ガラスの透明な材質を活かした空間演出を行なうため、空間の大きさ、部屋の広さ、奥行き、通路の幅、照明の具合、採光の状況などを確認してから、それぞれの場所に合ったデジタルプリントグラフィックスの種類を選択して、透過効果を活かした演出効果を考えている。
図版は松本歯科大学病院小児歯科の治療室入口のガラス製ドア、相談室の仕切りガラスにデジタルプリントグラフィックスによるアートを施工した例である。(いずれも原画は学部学生が制作)
1.A3イラストボードにアクリル絵具、パステル等の画材による彩色原画制作
2.原画をスキャニングし、Photoshopでデジタルデータ化データを原寸拡大
3.(業者による)デジタルプリントグラフィックス仕上げ
という作品制作工程から施工に至っている。
また、図面は数種類のシートをガラスの両面から貼りこんでいる上記施工例の状態を表したものである。


施工仕様表
※施工仕様図作成協力 株式会社デサン