Artist Critic Program / アーティスト・クリティック・プログラム

ACP (Artist Critic Program)は、2007年度から実施されている批評実践プログラムで、学内外の実技系学生の作品に関するプレゼンを受け、それを批評するという試みです。その経緯は、批評誌『CLOSET』で報告されます。

アーティスト・クリティック・プログラム(以下ACP)は、女子美術大学の表象ゼミ生が授業の中で立ち上げたプロジェクトです。学生からアーティストを募集、作品の展示とプレゼンテーションをしてもらい、それをゼミ生がクリティック(批評)するというものです。また後日、オープンディスカッションが設けられ、アーティストとクリティック双方顧みられ、議論の対象となります。

女子美には様々な学科があり、各々に作品を制作していますが、作品をプレゼンし展示する機会、そして批評をする機会は無いに等しいのが現状でした。 表象ゼミではアーティストとクリティックが相互に交わり互いに刺激し合う(アーティストは作品を展示、プレゼンを行い、クリティックは批評する)プロジェクトを立ち上げました。このプロジェクトが学科間、学部間、学校といった枠をこえて学生が外に繋がるきっかけとなるよう活動しています。

批評誌『CLOSET』では、ACPでの活動の流れにそって、アーティストの作品やプレゼンの内容、クリティックの批評文などが掲載され、オープンディスカッションの全容も内容に含まれています。ACPはこれからも毎年、アーティストとクリティックをつなぐ実践的な場として様々なプロフラムを遂行していく予定です。アーティストとして、又はクリティックとしての参加者を広く募集しています。

on the earth project / オン・ジ・アース・プロジェクト

on the earth projectとは、女子美術大学学生、大学院生による、相模原の小学生(相模原市立双葉小学校)とのコラボレーションを核とした、社会参加型のプロジェクトです

on the earth projectとは、相模原を中心とした子供と本学学生のコラボレーションによる社会参加型イベント通じ、地球について考え、次世代に何を伝えていくべきかを考え、その意思を発信していくプロジェクトです。昨年度は小学生によるダンボールハウス制作のワークショップとイベントを行い、本年度は制作したダンボールハウスを利用した展覧会を企画する予定です。子供たちに、自分たちの手でものをつくる行為を通して、世の中で生産されているものにたいする意識を高め、環境や社会の問題を身近なものとしてもらう、また、ダンボールハウスの制作に携わることで、表現することの楽しさや喜びを体感してもらい、展覧会に携わることで、アートが社会へのメッセージにもなりうるということを知ってもらうというのがこのプロジェクトの趣旨です。

このプロジェクトでは、女子美術大学の学生は地域との創造的連携を通して問題解決を実践するファシリテーター(人と人とをつなぎ問題点を整理することで、問題解決の合意へと導いていく支援者)として活動に参加しています。また、このプロジェクトは2008年度までは特色GPに選定されており、本年度より大学院GPに選定されました。このプロジェクトを通じ社会と大学との結びつきを見いだし、自身の創造の意欲や自己発見の場を見いだしていけたらと考えています。

環境造形彫刻プロムナード

環境造形彫刻プロムナードは相模原公園内の小径に彫刻作品を展示することによって、市民の日常生活とアートとの接点をつくり出そうという試みです。2009年度内に約7体の彫刻作品を設置することが目的です。彫刻は全て、女子美術大学の卒業生の手によるものです。

環境造形彫刻プロムナードは相模原公園内の小径に彫刻作品を展示することによって、市民の日常生活とアートとの接点をつくり出そうという試みです。2009年度内に約7体の彫刻作品を設置することが目的です。彫刻は全て、女子美術大学の卒業生の手によるものです。

このプロジェクトは、女子美術大学芸術学部立体アート学科の平戸貢児教授とそのゼミ生たちが中心となって取り組んでいます。 2009年度の大学院GPに選出され、今年の6月に彫刻作品の基礎部分を完成させ、7月には全体の約半数の彫刻作品が設置される予定です。さらに来年度中にすべての彫刻が小径に並び、相模原公園に新たなプロムナードが完成する予定です。

wap / ワタラセ・アート・プロジェクト

ワタラセ・アート・プロジェクト(以下wap)は、2006年に発足した地域アートプロジェクトです。特徴的なのは、アーティスト主導で展覧会やイベントなどを企画、運営する点です。

ワタラセ・アート・プロジェクト(以下wap)は、2006年に発足した地域アートプロジェクトです。2009年度より女子美術大学の大学院GPに選出されました。特徴的なのは、アーティスト主導で展覧会やイベントなどを企画、運営する点です。様々な美術系大学の学生やアーティストが中心となって活動し、主に群馬県や栃木県のわたらせ渓谷鐵道沿線、足尾銅山周辺の地域で行いつつ、領域を広げたイベントも行っています。

開催地のわたらせ渓谷鐵道沿線地域は、都市から山村、そして銅山という歴史的な正負両側面を持つなど、様々な魅力に溢れています。プロジェクトは、それら地域性とコミュニティに触れ、 地元の人々との連携・協力体制を前提とした上で、パフォーマンス、映像、インスタレーションなど様々に展開する現代美術作品を展示し、あらたな芸術性を追求しています。

ヒーリングアート・プロジェクト

ヒーリングアートとは「癒しの芸術」ともいい、「爽やかな気分になって、心が落ち着く効果を目的とした芸術」を意味します。女子美術大学では、1992 年から山野雅之教授が中心となり、様々な施設でヒーリングアートを行ってきました。これらは絵画や彫刻といった様々な芸術分野で表現する事ができ、環境芸術としての要素も持ってます。

ヒーリングアート・プロジェクトとは、ヒーリング、癒しという観点から病院や福祉施設の空間にアートが関わる事で環境の改善を試みる取り組みです。2004年度から特色GPの指定を受け、2008年9月から大学院GPに指定されています。

ヒーリングアート・プロジェクトでは、基本的にはパネルやキャンバスにアクリル絵具などで手描き制作した作品を設置していますが、天井や床、自動ドア、医療機器など、そうした絵画作品が設置できない場所には、電車や店舗の装飾に用いられるデジタルプリントシートを用い、アートを制作していくのが特徴です。施工の段階では、デジタルプリントされたアートを、施工業者と協力しながら慎重に配置していきます。X腺検査に用いる医療機器へと小児患者をどう導くか、子供たちの目線の先に何が写るか、といった点に注目しながら施工は行われました。

ジョシビヤーン・コットンプロジェクト

ジョシビヤーン・コットンプロジェクトは、女子美術大学修士課程デザイン専攻ファッション造形をはじめとする学生が、自ら畑を耕し、木綿を育て作品を制作することで、"豊かな心"を見いだすことを目的に2008年からスタートしたプロジェクトです。

ジョシビヤーン・コットンプロジェクトは、女子美術大学修士課程デザイン専攻ファッション造形をはじめとする学生が、自ら畑を耕し、木綿を育て作品を制作することで、"豊かな心"を見いだすことを目的に2008年からスタートしたプロジェクトです。

【2008年の活動】 まず、ファッション造形の学生たちは自らの手で畑を耕し、綿を栽培して収穫しました。そこで得た感動を込めて、綿を用いたアート作品を制作し発表していきました。木綿を製品ではなく、生き物として捉えることで生まれる豊かな感情を反映した展覧会となりました。

【2009年の活動】 自分たちで種から木綿を育てた感動や感覚を、今後世の中の人々とどう共有していくか。女子美ファッション造形ならではの豊かな創作力を活かし、衣服制作やデザインなどによって社会貢献を目的とした活動を展開しました。 銀座西並木通りで毎年行われる、草花を街角に接地する企画、「フラワーストリート」と連携し、「街路ミュージアムGIBZA’09」というプロジェクト名で展覧会を開催しました。

video exchange program

このプログラムは、複数国間で実施されるビデオの交換プログラムです。それぞれの国において相手国について討議する様子を撮影し、そのビデオを交換しながら、次の討議を行うという、継続型のプロジェクトです。

このプログラムの目的は、討議の中で示される誤解やステレオタイプなイメージを通して、他者を完全に理解することの困難さ、不可能さを顕在化させることです。

他者を理解することの困難さを知り、その事実を他者と共有することで、私たちはより充実した交流の方法を見つけることができるかもしれません。他者を理解することの困難さと必要性を共に感じ向き合うこと、それがこのプログラムの狙いです。このプログラムのドキュメントは親告集、展示、メディア化など、多様な形態で発表します。

2010年2月に、オーストラリア・ポルトガル・日本でラウンド・テーブルを行い、展覧会を開催しました。

projective curatorial program

projective curatorial programは、展覧会を準備段階からサポートしながら、実施、運営することを目的としたプロジェクトです。

『大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2009』の作品「critics coast -批評家の海岸-」でのディスカッション・イヴェントの様子のドキュメントを閲覧したいという要望を多く受け、今回、そうした要望に応える形で本プログラムは実施されました。

ディスカッションを行ったウッド・デッキのカフェ"discasso"を再現し、ディスカッションのダイジェストを閲覧することができるアーカイヴ・スペースを設置。また最終日には、新たに6回目のディスカッションも行いました。

また、2010年には、ポルトガル現代美術展を開催します。

©2008-2010 JOSHIBI UNIVERSUTY OF ART AND DESIGN, GRADUATE SCHOOL GOOD PRACTICE.