ホーム 教育理念 カリキュラム 歴史 インフォメーション スタッフ紹介 リンク
版画研究室ホーム > 版画の歴史 > 版画の歴史 1 「版画」について
版画の歴史

1 「版画」について

「版画」は「版」を細工し、別の素材に画像を転写して表現する絵画を言います。

版画の技術・様式は「印刷」と同じですが、あきらかに印刷とは区別しています。

しかし、「版画」は日本においてのみ通用する名称で、世界ではあくまでも「PRINT」つまり「印刷」と呼ばれています。

ではなぜ「版画」と呼ぶようになったのでしょうか。

最初に「版画」という名称を用いたのは、1907年に創刊された「方寸」という版画同人誌ではないかと言われています。「方寸」は創作版画を主張した山本鼎が石井伯亭、森田恒友らと創刊しました。その後、織田一磨や坂本繁二郎も参加しています。

創作版画は、作家が自作・自刻・自刷の全ての行程を1人で行うというもので、印刷出版の作家の下絵を元に彫師が版を彫り、刷り師が版を刷る分業制とは区別するというものでした。

この創作版画運動は日本における版画の礎を築き、版画界の発展に寄与したと言えます。