CATP 専攻で学べること
芸術表象専攻では、芸術理論、美術史、現代美術の三者を結ぶ全く新しいカリキュラムを実施します。
現代の芸術表現は、理論や歴史研究とのかかわりを深める一方、現代の理論や歴史研究は、アートの実践とのかかわりを深めつつあります。これらのアート関連の実践は、芸術の枠を踏み越えて実社会と有意味な結びつきを築こうと努めています。本専攻は、こうした現状をふまえて、これまで別々に扱われてきた研究と制作のあいだを自由に行き来できる在り方と、芸術と現実社会のかかわりを重視したカリキュラムを編成しています。
第一線で活動するディレクタやアーティストから現代美術の多様な実践の手法を学ぶ「アート・プラクティス演習」、現代の思想や理論によって芸術の新たな理解を目指す「芸術表象理論」、現代文化を超域的に学ぶ「芸術表象IDゼミ」など、時代に即応した科目のほかに、展覧会の企画・運営、カタログや雑誌の編集など、さまざまなワークショップ型の実践的な授業も開かれます。美術学科に属する他の専攻へ越境して、絵画や彫刻などの制作技術を磨くこともできます。また、卒業研究としては、制作と論文のどちらから取り組むことも可能です。
現代美術について知りたい人、現代美術の制作をしたい人、現代的な感性と知性で絵画や彫刻に挑戦したい人、それから、アクチュアルな姿勢で芸術の理論や歴史を探究したい人、切実な社会現実とのかかわりのなかで芸術の意義をつかみ取りたいと願う人。芸術表象は、そういうすべての人たちに向けて開かれた現在進行形の学びの場です。