活動報告PDFダウンロードサイトマップ
プログラムについて 取組の目的

1.アート&デザインへのニーズに応える
地球規模の環境破壊が発生し、戦争に起因する飢餓、生活の貧困等が、海外に各種資源や食料を依存する我が国の重要な課題となっています。とりわけ21世紀の世界全体で「地球環境との共存」を図り、持続的社会の発展を実現するためには、アートとデザインの力が必要でしょう。国内・国外の地域社会や企業、行政官庁等では様々な解決困難である課題に直面しています。 一方では、共生的社会への参画として、また、多様な文化・社会の交流や融合を促進する機能のひとつとして、アート&デザインへのニーズは高まっています。今日、芸術表現は、社会性の保持を基盤に、共生的社会の中で社会への貢献・福祉という重要な役割を担い始めているのです。

2.環境人材の養成
環境省は平成20年2月に「持続可能なアジアに向けた大学における環境人材育成ビジョン」で、環境人材とは「自らの体験、倫理観を基盤として、環境問題について自ら考え、各人の専門性を活かしたキャリア、市民活動等を通じて、持続可能な社会づくりに取組む強い意志を持ち、リーダーシップを発揮して、社会変革を担っていく人材」と定義しています。 女子美術大学ではアート&デザインの専門知識獲得に加え、環境社会への対応力、複雑化した環境問題に対処できる評価力、問題解決力、マネジメント力のある環境人材を養成したいと考えています。これは美術大学特有の手法であり、未来に向けての問題解決型、実践型人材およびアジアを始め海外との異文化コミュニケーションによる言語の習得、異文化への理解、多様な人的ネットワークを築く等の国際力を身に付けた人材を育成します。

2. 本学の人材養成目標…人材養成と協働連携
本学はデザインやアートの分野で、地球レベルでの社会文化と環境の様々な問題に対処できる人材の養成を目的に実践型素材・環境教育を行っています。本プログラムで、学生は地域性に基づいた土・砂・岩・植物などの素材をモデルに、自然環境の機能を理解し、各国とのデザイン交流を通して国際感覚を身に付けます。さらに、本取組は相模原・町田市域を、地球環境問題と結びついたアート&デザインの素材と環境活動のフィールド実習現場として活用し、土壌や植物生態系の概念や農(植物)の栽培を大学近隣農場で体験させると共に、NPO組織、自治体等との地域連携、国際交流協定校との協働体制も取るシステムです。

3.素材と環境教育
素材教育を通して環境教育を捉え、両者の相関性について本学は教育プログラムを開発しました。本プログラムは高大連携の試みとして、理科教育とジョイントします。例えば、顕微鏡を通し美術造形材料を観察、分析し、マイクロレベルの粉体・繊維・高分子から考えると物質構造の連環している様子が身近で明解なものになる、等の試行を、本年度は近隣の県立高校2校と実施予定です。



トップへ戻る
前ページ次ページ