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Project G 環境論+
活動報告20102009

実施期間:平成21年9月〜継続中
参加学生数:
「デザイナーズウィーク」チーム:
大学院4名、デザイン学科、メディアアート学科、立体アート学科他17名
「たんねのあかり」冊子制作プロジェクトチーム:デザイン学科12名
「リサイクルBOX」チーム:デザイン・工芸学科3名
担当教員:デザイン・工芸学科 横山勝樹 田村俊明 下田倫子
場所:本学相模原キャンパス、その他

【実施プロジェクト】
*デザイナーズウィーク
*「たんねのあかり」冊子制作プロジェクト
*リサイクルBOX

■プロジェクトの概要
本プロジェクトは、全学学生が受講可能な科目である「環境論」の履修学生の中から、授業期間終了後も環境や素材に関連する自主活動を継続させたいと考える学生グループを選抜し、教育GPとして教育面、資金面で支援するものです。本年度は、下記の3つの環境活動の趣旨に賛同する本学学生たちが、実際にそれぞれの活動を行い、その活動を通して環境や素材について、自らが学んだ成果を冊子の制作を通してまとめました。また、その冊子を広く学内外で配布することで、他学生や社会人からの反響を受け止め、自らの環境・素材活動をさらに進展させました。
学生たちはそれぞれの活動においてミーティングを重ね、自分たちの内容をより確かな形にしてゆくために、指導教官とも意見交換を行いながら半年間活動を進めてきました。このような活動を通じて、冊子制作のための印刷発注や依頼調査など、他に任せられない責任感など、実社会において学内の授業では学べない重要な事項を短期間で経験し、身につけることができました。美術系学生にとっての良い機会が与えられ、同時に社会に通用する実績が得られたと思います。

【デザイナーズウィーク】
期間:平成22年10月29日(金)〜11月3日(水)
場所:明治神宮外苑 絵画館前球場内
「TOKYO DESIGNERS WEEK」は、今年で25周年を迎えました。このイベントは1000を越える企業、学校、大使館、ショップやデザイナー等が参加し、最新のデザインを紹介するインターナショナルなデザインイベントです。毎年8万人程の来場者があるデザイン界では良く知られる大規模な催しでもあります。今年は巨大なテント2基とドームを設置し、開催されました。平成22年のテーマは「Blue」、「環境」X「デザイン」。地球温暖化や自然環境までを総称した「くらしの環境」への取り組みの発表となりました。WWF(世界自然保護基金)の協力もあり、非常に多くの来場がありました。女子美が参加した、イベントカテゴリーの一部である「学生作品展」のテーマは「Red List-絶滅危惧種-」。インテリア、プロダクト、グラフィック、ファッション、ファインアートを学ぶ学生たちの作品発表やコミュニケーション、次世代のクリエーターを育てる機会の場として開催され、国内外32校35グループの学校が参加し、約400点の作品が展示されました。
本学からは、大学院(1専攻)、芸術学部(3学科5専攻)の学生、10グループ10作品(21名)が参加しました。女子美のブーステーマは「The Earth Egg(地球の卵)」。全ての命の源を「卵」として、36本のビームで支えられた半ドーム状の形体で地球をイメージし、作品展示をおこないました。学生作品展の審査員により、女子美ブースは「AWARD-学校賞」(全7校)を授与されました。また、個人賞候補(全32作品)に、「王暢:Shall we dance?」(大学院環境造形専攻1年)と、「柴田菜緒・佐藤美樹:EGOBAG」(デザイン学科プロダクトデザイン4年)の2作品が選出され、公開講評会の壇上でプレゼンテーションした結果、王暢さんの作品が「GRAND AWARD-最優秀作品賞」(1点)を受賞しました。さらに、今年から企画された「STUDENT EXHIBITION AWARD PRESENTATION 2010」(各校1名選出による学生プレゼンテーション)では、女子美学生代表の「田口こずえ:BLUE BLOOD」(大学院環境造形専攻1年)が「TDA理事長賞」を授与しました。3賞受賞は大変な名誉でもあり、本学ブースの各作品は、国内外の多くの方々から賛辞を頂き、学生たちは大きな自信と誇りを得たと思います。
本学は、これまでも最優秀学校賞(2009年)や個人賞も受賞しています。
今後も、学生の作品成果発表として有意義なイベントになることを期待しています。

【「たんねのあかり」冊子制作プロジェクト】
■プロジェクトの概要
「たんねのあかり」とは、本学教員と学生・卒業生と、新潟県柏崎市谷根(たんね)地域の住民との協働により、2009年より取り組まれているアートイベントです。「あかり」と「そこにあるもの」をテーマとして、アートやデザインを通じて素材や環境について考え協働することで、実践的な学びを得ながら活動を展開しています。教育GPにおいては、「たんねのあかり」のイベントに企画段階から実施まで参加した学生を中心に追加プロジェクトを立ち上げ、実施した一連のイベントについて活動報告の冊子化に取り組みました。単なる活動記録ではなく、イベントで伝えたかった思いや願い、感動や連帯感などを、アートやデザインの力で鮮明・忠実に伝えるツールを作ることを目指しました。

■成果と今後について
「たんねのあかり」活動報告の冊子化によって、学生は自ら取り組んだ活動を振り返り、整理・再構成する中で新たな気付きや課題解決の発想を得て、アートやデザインの意義や力を再認識するに至りました。また、冊子制作を経験することで、デザイン力や構成力を実践的に学び、身に付けることができました。制作した冊子は、学内においての配布のみに留まらず、「たんねのあかり」プロジェクトの連携先である谷根を中心にその周辺地域にも配布いたしました。アートやデザインを通じて思いを伝えるツールを活用した情報の発信を広く行い、学内外の方々や現地関係者・住民へのヒアリングをすることで、情報の伝達や受信について自ら評価する機会をもちました。
「たんねのあかり」における活動は、地域文化創造プロジェクトとして、本学と地域との協働によってこれからも継続的に進められます。教育GPにおいて、2010年度は活動報告の冊子化に取り組みましたが、今後は一層の環境へのまなざしをもって活動の進展を試みていきます。

【リサイクルBOX】
■プロジェクトの概要
美術大学では、課題などの制作活動において、使った材料にあまりが出ることがしばしばあります。これを違う学科・専攻の学生が他の課題でリサイクルすることで、資源のムダを削減をしようというのが、この活動の主旨です。
リサイクルを促進するためには、実際にどのような素材が、どれくらいの量集まるのか、またそれらが、実際に再利用されるのか、どのような素材にニーズがあるのかをあらかじめ予想して、回収と配布の方法、利用のルールを決めなければなりません。本年度は、それをシミュレートするための予行実験を行い、分析を行って次年度の本格的な活用の準備を行いました。

■成果と今後について
繰り返し模索しながらおこなった予行実験から得られた成果を基にして、「リサイクルBOXとは(目的)」「リサイクルBOX利用の仕方(方法)」リサイクルBOXマップ(設置場所)を記した「リサイクルBOXガイド」という冊子を作成しました。(image-8、9)
ツールを活用して、新入生をはじめ学内への告知に力を入れてゆきます。
今後はリサイクルボックス(image-10)を学内の4箇所に設置して、本格的なリサイクル活動を実施する予定です。

DW:女子美ブース「The Earth Egg(地球の卵) DW:王暢「Shall we dance?」(作家と作品) DW:柴田菜緒・佐藤美樹「EGOBAG」 DW:田口こずえ「BLUE BLOOD」プレゼンテーション たんね:「たんねのあかり 2010」イベントの様子 たんね:地域素材である「竹」の特性と扱いを学ぶ たんね:籾殻をお借りして作品制作を行う学生たち BGR:リサイクルBOXガイド BGR:リサイクルBOXガイド BGR:設置予定のリサイクルBOX
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